小技集 Tips
ディザリング撮影 PHDGuiding編
PHDGuidingでディザリング撮影を実現させるというものです。
以前から気になっていたのですが、PHDにはServer機能というのがあります。
これが何を意味するのか?分らなかったのですが
同じStark Labsから出ているNebulosity(有償版)という撮像ソフトと連動できる
というのが分ってきました。
Nebulosityが連続撮像させると、PHDGuidingに対して
デザリングさせるようにコマンドを送るなんとも素晴らしい機能です。
Nebulosity も良く出来たソフトなのですが、PHDのディザリング機能を
MaxImDLで使えないか?調べていましたら
PHDMax : un petit Soft pour gerer du Dithering avec PHD Guiding
というアプリを見つけました。
単独アプリでPHDの指定数のピクセルを移動させることが出来るようになります。
これまた素晴らしいです。
さて、自分のアプリに組み込みたいのですが
どこにも通信仕様について記載がありません。非公開なんですね。
で、プロトコルアナライザーを突っ込んで調べました。
特定のアスキーコードを送ってやるとこの機能が使える事が判明
おまけに一時停止や再動作も出来ます。
以下のような仕様です。
IP:127.0.0.1 Port:4300
chr$(1) --- "Paused"
chr$(2) --- "Resumed"
chr$(3) --- +/- 0.5
chr$(4) --- +/- 1.0
chr$(5) --- +/- 2.0
chr$(6) --- +/- 3.0
chr$(7) --- +/- 5.0
ディザ(Dither) ---- Wikipediaより
データ信号の周期性・確定性は、ランダム性を含ませた
ディザリングによって排除することができる
簡単に言いますとオートガイドをして数十枚撮影を続けますと、
同じCCD素子が同じ位置を撮像続けることになります。
CCD素子といってもまったく均一ではないのでノイズも撮像されます。
同じ位置に同じノイズが載ってくるため、コンポジットしてもノイズの目立つ
画像になってしまいます。
撮像位置をずらして撮像すれば
コンポジットの段階でノイズの位置がずれるため好都合に拡散してくれます。
ノイズも減り解像度も上がるという原理です。
これはノイズの多い夏場とか有利に働きますね。